特技:空腹を我慢する事
どうも、あなたの街のエバンジェリスト”コハダ”ことMususこと(できない方の)清野です。
12歳の頃から独学でWeb制作を始めて、友達やら知り合いのサイトをつくっていました。
22歳で基礎から学び直そうと決断し、23歳からWebデザイナーになり現在に至ります。
Webデザイナーになって1年ちょいが経過した頃、
「チラシつくって〜」や「名刺つくって〜」の依頼がくるようになりました。
最初は『でっかいバナーをつくるようなもんだろ?へへん楽勝さ』
ってな具合で引き受けたのですが、過去の自分に言ってあげたいです。
『お前の考えは甘いぞ!』
紙→Webの流れが一般的だと思いますが、僕の場合は逆でした。
基礎中の基礎ではございますが僕が紙のデザインをするようになった時にハマったポイントをまとめてみました。
紙とモニターの違いは大きい
Web制作でPhotoshopやFireworksが使いこなせていても、
Webと紙ではそもそもの概念が大きくことなります。
これから紙のデザインをする予定がない方も、
さらっと読んでおくとクライアントに対してもっと広い視野で提案ができるかもしれません。
目次
・紙の規格サイズ
・CMYKとRGB
・黒は3種類ある
・解像度
・特色インキ
・チェック&チェック&チェック
・線とトンボと裁ち落とし
紙の規格サイズ
紙の規格は、日本工業規格(JIS)で定められているサイズが基準となります。
主に使用するのはJISで定められたA判とB判です。
記憶力の良い方&真面目に学校へ通っていた方は、小学校や中学校で習った(はず)ので覚えていると思います。
一度、覚えておくと忘れられないほど簡単なので覚えておかない手はありません。
一般的によく使われるコピー用紙はA4サイズです。
アルファベットの後ろについている数字が小さくなるにつれて用紙のサイズは大きくなり、
数字が大きくなるにつれて用紙サイズは小さくなります。
A5のサイズはA4の半分。A3のサイズはA4の倍。
比率は数字が上下しても変わりませんので、実寸を元にデザインをイメージする場合はA4のコピー用紙があればどの大きさも再現することができます。
A判とB判対比は1:1.5です。
B判はA判の約120%です。
クライアントに「B5ってどれくらい?」と聞かれた時は『A5よりB5の方が二回り大きい』と説明しています(そんな曖昧でいいのか?w
CMYKとRGB
Webな人はそんなに意識しないカラーモードですが、印刷すると大きな違いがでてしまいます。
RGBのまま作業をしているといざ印刷に出して仕上がった時に、モニタで見た色合いとまったく違った状態に仕上がることがあります。
印刷物に使う色はCMYK
モニタで見る色はRGB
とちゃんと使い分けをしましょう。
DTPツールによっては自動である程度補正をかけてくれるモノもありますが、
意図した色になる事は極めてすくないので素材からしっかりCMYKに変換して制作を行いましょう。
黒は3種類ある
CMYKでは黒の表現が3つ存在します。
色も違いますが、それぞれに特徴があるので用途によって使い分けましょう。
スミベタ
K100%とも呼ばれます。
CMYKのKを100%にして表現する黒です。
細い線や文字などに適していますが、
オブジェクトの上を覆うように配置すると背景がうっすら透けてしまうことがあります。
リッチブラック
読んで字の如し”リッチなブラック”です。
スミベタよりも味わいの深い黒になります。
CMYK全てを掛けあわせてつくる黒です。
見当ズレといって印刷時の微妙なズレによって、境目に意図しない色が出てしまう可能性があります。
細い線や文字には適しません。
ベタ塗りやオブジェクトを覆うような時に使います
4色ベタ
CMYKの全てを100%で表現する『超スーパーウルトラリッチブラックMAX』です。
チョッパーのランブルボール
チョウジのトンガラシ丸
アバン先生のメガンテ
と同じである。
CMYKの総インキ量が360%を超えるとインキ量が多すぎる為、
乾きづらくなり紙と紙がくっついてしまったり様々な問題が発生する。
印刷屋さんに注文する時はオペレータの方に「あんたインキ使いすぎだから直して!」と怒られるので注意。
解像度
Webのは72dpi、紙媒体は350dpiが基本となっている。
いつものように作っていると完成した時に72dpiだと気付くことがある。
Photoshopで制作する人が後で気付くと、アバンストラッシュのようにダメージは大きいので要注意だ。
特色インキ
細かいことは、自分で調べてほしいのだが、
『使ってはいけない!』ということだ。
特色インキを使うと別途費用がかかる。
クライアントからの指定でない限りは使うのをおすすめしない。
画像のように”オニギリごま塩マーク”がついてるのが特色インキの印なので、
色の選択には注意を払おう。
チェック&チェック&チェック
僕が感じる紙とWebの大きな違いは、
「直しが容易じゃない」ことだ。
Webサイトは最悪の場合、誤字脱字があってもちゃちゃっと直せることが多い。
しかし、紙は別だ。
テキストをまるまるクライアントに頂くならまだしも、
自分でライティングまで行った場合や色、配置のミスをしてしまったら元も子もない。
チェックには最新の注意を払い、更にチェックをする事をおすすめする。
色味をチェックするだけでなく、印刷して誤字脱字をチェックするのも有効な手段の一つ。
モニタと紙では大きく見え方が変わってくるし、制作してる時とは違った状態で行うとチェックの質もあがる。
線とトンボと裁ち落とし
Web制作の画像デザインの場合は見えているところまでデータを作成するばいいが、
紙の場合は少々勝手が違う。
印刷したあとに裁断の工程があるため、実際のサイズより少し大きくデータを作成しなければならない。
多少の裁断ズレに対応できるように、3つの線をしっかり理解しよう。
文字の境界線
別名”これ以上外に文字を配置しないで線”
印刷屋さんが配布しているテンプレートでは、
だいたい仕上がり位置よりおおよそ3mm内側に作成してある。
仕上がり線
実際のサイズを示す線。
裁断機で裁断される位置を示す線。
裁ち落とし(塗り足し)の線
配置したオブジェクトや背景が仕上がり位置まで必要な場合はしっかり塗りたしを設けよう。
文字の境界線と同じ間隔で3mmあればいいだろう。
まとめ
PCを使ってデザインをしてるから、同じ事をしているように思われがち。
しかし、実際は様々なお作法や注意点がありますよね。
Webから紙の畑に向かう人、もしくは今後やってみたいと思ってる人は参考にしてみて下さい!
『年中デスマーチな僕みたいな人が少しでも減ったらいいな』という気持ちと共にこの記事を締めくくらせていただきます。